こんにちは!ホームリンガルティーチャーのマコです!
小さい頃に海外に移住すると、現地の言語を覚えるのは早いですが、それと同時に使わない日本語をどんどん忘れてしまいます。今回は私自身が日本語を忘れないようにするために、両親がどんなことをしてくれたのかをお話していきます。
ちなみに私の海外経験についてはこちらのブログで詳しく紹介しています。
わたしのスペイン
https://homelingual.com/archives/3527
スペインと日本の教育の違いって?(スペインのインターナショナルスクール)
https://homelingual.com/archives/3613
[スペインでの状況」
私はスペインのムルシア州に住んでいました。当時、その州に住んでいた日本人は、把握しているだけで25人程度しかいませんでした。また、その5分の1は私の家族です(笑)。
通っていた学校はインターナショナルスクールでしたが、生徒同士では主にスペイン語が使われていました。そのため、日本語を話す機会はあまりありませんでした。
その上、時間がたつにつれて、私と妹と弟の間では、家でもスペイン語で話すようになりました。親よりも早くスペイン語を習得していたので、姉弟3人だけの秘密の暗号という意味合いでスペイン語の会話を始めていました(因みに、今でも3人で話すときはスペイン語で話しています)。
勿論、親との会話は日本語でした。そして、親も初めは私たちがスペイン語で会話しているのを喜ばしく思っていたそうですが、だんだんと焦りを感じるようになったそうです。
特に、日本語音声がついている番組をスペイン語で見ていたり、親にもスペイン語で話しかけたり、「えーと日本語でなんて言うんだっけ」ということが増えてきたので心配し始めたそうです。
[日本語の特訓!]
私たち3人が日本語を忘れてしまうのではと考えた親は、様々な対策を考えました。今回はそのうち3つをご紹介していきます。
- 教科書の音読
私たち姉弟は漢字の読みが同年代の子と比べると全くできませんでした。そのため、母はスペインの日本大使館から日本の教科書を入手し、週末などに音読をさせていました。国語だけではなく、理科や数学など様々な教科の物を読ませていました。
個人的には漢字だけではなく、カタカナでも躓いていたので、とても苦手していましたが、今となってはとても感謝していることです。
- 日本の教材
教科書だけではなく、日本の知識も必要だと考え、母は日本で同年代の子が勉強の補足に使う教材(進研ゼミ)を日本から送ってもらい、一冊終えるごとに1~2ユーロをお小遣いとしてくれました。
正直なところ、学校で学ぶ範囲とはかぶっておらず、数学しか役に立っていませんでした(笑)。しかし、歴史などで出てくる人物名に一度でも目を通しておくことで、日本の高校での授業にあまり抵抗を感じることなくなじむことができました。また、漢字を書く唯一の機会でもあったので、貴重な対策だったと今は思います。
- 日本の小説を読む
漢字の読み書きもそうですが、私の両親が一番心配していたのは日本語での意思疎通ができなくなることでした。そのため、私たち姉弟には日本語の本を(音読ではなく)趣味として読んでほしいと思っていたそうです。
そこで思いついたのが、「日本語の本であれば、お小遣いからではなく両親が払ってくれる」というルールを作りました。
特に私は、その決まりのおかげで日本の小説を読むことが趣味となり、苦手としていた音読もいつの間にか上達していただけではなく、速読までできるようになっていました!勿論、同年代の子と比べると差が出てしまいますが、生活に困るようなことはありません。
[最後に]
いかがでしたでしょうか。私が思うに日本語だけではなく、特定の言語を忘れない、学ぶためにはその国の「何か」にはまるのが一番効率良いと思います!映画や本、ドラマなどにはその国特有の文化が詰まっているので、言語以上の習得があると感じます。